Paper Mode
アノテーションプロジェクトを1コマンドでコンパイル可能なLaTeXのデータセットレポートに変換します。ラベル分布、正しい引用付きの一致度統計、アノテーター表、所要時間、限界の記述までを生成します。
v2.7.0の新機能
データセット論文の締めくくりはいつも同じです。散らばった出力ファイルからアノテーター数、一致度統計、ラベル分布、所要時間を組み立て直し、手作業でLaTeXに整形する。Paper Mode(ペーパーモード)はそれを1コマンドで済ませます。
bash
python -m potato.paper config.yaml -o paper_export
出力は完全にオフラインです。LLMもサーバーもネットワークも使いません。
text
paper_export/
├── paper.tex # compilable standalone; every section cut-paste-able
├── paper.bib # citations for every metric used (+ Potato)
├── tables/*.csv # each table as CSV, for your own styling
└── summary.json # every computed number, machine-readable
paper.tex はそのままコンパイルでき、段落も表もすべてマーカーで囲まれているので、節ごと原稿に持っていけます。
latex
%% === BLOCK: paragraph-annotation-methods ===
Annotators spent a median of 42 seconds per item (12.3 person-hours in total).
Inter-annotator agreement for \emph{politeness}, measured by Krippendorff's
$\alpha$ (nominal) \citep{krippendorff2004content} over the 214
multiply-annotated units, was $\alpha = 0.712$ (tentative agreement). ...
%% === END BLOCK: paragraph-annotation-methods ===生成される内容
| ブロック | 内容 |
|---|---|
paragraph-dataset-description | アイテム数、スキーマ、ラベル、アノテーター数とラベル数の合計。Dataセクションにそのまま使える |
paragraph-annotation-methods | 所要時間、スキーマごとのKrippendorff's α、ペアワイズCohen's κの平均。いずれも引用付き |
table-distribution-<scheme> | スキーマごとのbooktabs形式のラベル分布表(合計行付き) |
table-annotators | アノテーターごとのアイテム数、ラベル数、アイテムあたりの所要秒数の中央値 |
table-agreement | スキーマごとのα、κの平均、およびKrippendorffの0.667と0.8のしきい値に照らした解釈 |
paragraph-limitations | 実数値を伴う注意事項。単一アノテーションの単位、αの低いスキーマ、少人数のアノテーター集団 |
CLIオプション
| フラグ | デフォルト | 説明 |
|---|---|---|
-o, --output-dir | paper_export | レポートの出力先 |
--no-anonymize | オフ | 実際のユーザー名を残す。デフォルトではアノテーターはA1..Anになる |
手法に関するメモ
- Paper Modeは
{output_annotation_dir}/<user>/user_state.jsonを設定ファイルからの相対パスで解決して直接読むので、サーバーを起動しなくてもアーカイブ済みのプロジェクトで動きます。 - Krippendorff's α(nominal)は
simpledorffで計算します。管理者ダッシュボードと同じ実装で、2件以上のアノテーションがある単位が対象です。ペアワイズのCohen's κは、2件以上のアイテムを共有するアノテーターのペアごとに計算します。 - カテゴリカルなスキーマ(
radio、likert、multiselect、select、bws)は分布と一致度の対象になります。multiselectの一致度は、(item, label) のチェックボックスそれぞれを2値コード化された単位として扱います。スパンとテキストボックスのスキーマは対象外として記載されます。 - 所要時間は行動トラッキングから取得します。
total_time_msを使い、なければインタラクションのタイムスタンプの範囲にフォールバックし、1時間を超えるギャップは無視します。
参考資料
- アノテーションデータセットの文書化
- アノテーター間一致度
- 管理者ダッシュボード — これらの数値のライブ版
- ソースドキュメント